ページ1
PDF資料ダウンロード
2017年12月期 通期決算説明

 皆さま、お越しいただきましてありがとうございます。IBJの代表取締役、石坂でございます。本日、「2017年12月期通期決算説明」を、私の方より直接させていただきます。

ページ1
PDF資料ダウンロード
INDEX

 まず、全体の概要ですが、決算概要・事業別サマリ・成長戦略の3つの大項目について順にご説明申し上げます。

ページ1
PDF資料ダウンロード
連結業績

 まず決算概要でございますが、2017年度売上高、94億6,100万円です。増減額で言いますと、41億9,300万円のプラスで、増減率は79.6%のプラスになります。営業利益は、14億9,300万です。増減額で言いますと3億8,200万円のプラスで、増減率は、34.9%となります。それに伴いまして、当期純利益も3億1,100万円のプラスの10億3,600万円、増減率で言いますと、42.8%です。
 当初の想定と比べましても、非常に昨年は収益環境が良く、スタッフ一同頑張って素晴らしい成果を出せたというふうに自負しております。

ページ1
PDF資料ダウンロード
売上推移

 過去からの売上推移を見ましても、11期連続増収というのは今までの流れ通りではあるのですが、特に昨年は、子会社の売上が寄与したことに加えまして、既存のサービスの収益が好調であったことから、非常に内容の良い増収となったと思います。

ページ1
PDF資料ダウンロード
業績ハイライト

 業績のハイライトとして、売上高は、前年同期比79.6%増、営業利益は前年同期比34.4%増。「婚活事業」と「ライフデザイン事業」の内訳をご覧いただくと、その内容がもっとよく分かると思います。コア事業である婚活事業につきまして、セグメント利益の前年同期増が大きく寄与したと考えています。
 売上が前年同期比で14.9%増に対して、利益が約20%のプラスになっています。利益率も非常に前年同期比で順調に推移しているという状況です。
 「ライフデザイン事業」につきましては、売上のかさは大きいのですが、セグメント利益は3,000万円程度となっております。こちらの婚活事業が伸びれば伸びるほど、それに伴って、ライフデザイン事業も収益の上積みがなされる案件が積み上がっていく構造になっています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
2018年度 連結業績見通し

 そして重要なところは、今期2018年度の連結業績の見通しです。18年度の予想は、売上高106億2,000万円です。営業利益は、17億5,000万円で、経常利益はほぼ同じくらいです。当期純利益は、11億8,000万円と、増減率で言いますと、売上で+12.3%、営業利益で+17.2%と、前年の伸びに比べると、若干の増加率は低下するのですが、安定的な既存事業の収益の増加というのは、今期も見込まれるものと考えています。
 当然、年度の業績見通しというのは、期初にきちんと各事業部からの積み上げによって作成した予算であります。この予想をきちんと着地できるように、月次で追求していきます。
 もちろん見通せているもの以外の売上利益をどう獲得していくかということは日々考えておりますが、新たな収益の実現が見込まれた時には、きちんと修正を出したいと思います。非常に堅めの予想をしておりますが、変更があった場合は、速やかに皆様にお知らせ致します。
 2018年度は、連結で初めての100億円超えを実現し、営業利益も17億5,000万~18億円ぐらいを目指すイメージでおります。

ページ1
PDF資料ダウンロード
2 事業別サマリ

 さて、2017年度の「事業別サマリ」について、今期の状況も含めて、皆様にお伝え致します。

ページ1
PDF資料ダウンロード
①コミュニティ事業-1

 まず、「ブライダルネット」というネット婚活サービスを提供しているコミュニティ事業は、2016年の中頃から、月会費課金者数が少しずつトレンドとしては減っています。これは投資家の皆様にも、非常に注目されているところです。
 昨年の8月にサイトのシステムがだいぶ古かったものですから、サービスサイトのリニューアルを実施しました。サービスモデル自体をIBJならではのものに転換しようということで、少し時間はかかりましたが、半年ぐらいかけて、コンシェル1名につき1.000名の会員をサポートする体制に致しました。1名で1,000名の会員を見るのは、ずいぶん多い人数だなと思うかもしれませんが、これは婚活サイトとしては、おそらく他社には無いスタイルだと思います。専任担当制のコンシェルというのは、普通、婚活サイトや婚活アプリでは、何らかの問い合わせをしても、カスタマーサポートのスタッフが誰だか分からないのですが、一般的にちゃんと返事をしてくれます。ただし、それは誰だか分かりません。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
①コミュニティ事業-2

 今後、専任担当制でありますので、会員として入会すると、明確に一人専任担当が付きます。1,000人も見られるのかと言いますと、様子を見ながら担当人数を減らしていきたいなと思います。
 要するに結婚相談所事業でリアルの対面販売で、一人のカウンセラーがだいたい60~80名の担当をします。これにより、お見合いのセッティングやその後の交際のサポートなどのノウハウを創業以来、長年蓄積してきました。このブライダルネットでも、月額3,000円という費用で、お見合いサービスほど、お二人を引き合わせてからのサポートまでは対応できずとも、お引き合わせのところまでのサポートは、専任の担当者がきちんとやっていこうという試みです。
 この事業を作るに際しましては、コンシェルを単なるカスタマーサポートではなくて、それなりに研修や経験を積ませなければいけません。そこで活かせるのが、熟練のカウンセラーの存在とメソッドです。成婚率が実質的に高い、当社のカウンセラーのノウハウを、月額3,000円の婚活サイトでどのように援用して活用していくか、1年弱ぐらい考えまして、現在このコンシェル7~8名を擁して、会員様の担当をさせていただくということを、スタートしました。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
①コミュニティ事業-3

 他社の婚活サイトとは異なる専任担当制の、より結婚相談所のサービスに一歩近づいたサービスをコミュニティ事業で実現するのに向けて、去年の夏にシステムを改修致しました。今年になってから、少し時間はかかってしまったのですが、サービスモデルを転換することによって、もう一度このサービスのV字回復を図りたいと考えております。
 恋活・婚活サイトの分野というのは、競合が多く、レッドオーシャンな世界です。そういった競合の激しい世界から、独自性を持って一歩抜け出せるサービスになるのではないかということを期待し、他社がやらない専任担当制というのにチャレンジしていきたいというふうに考えております。

ページ1
PDF資料ダウンロード
②イベント事業-1

 次は、イベント事業であります。こちらは、昨年度、通期のイベント動員数が60万名を突破致しまして、2017年度もクオーターごとのグラフから、トレンドが分かる通り、前期比で26.0%の動員数増を実現しております。
 若干クオーターごとに売上の差異は出ます。2017年度は、3Q(7~9月)が好調でした。一般的には2016年のトレンドをご覧いただくと分かるのですが、気温が上がり、ゴールデンウイークがある5月の2Q(4~6月)が1Q(1~3月)に比べると伸びます。
 また、冬になると気温が低く、クリスマスを意識する傾向が強いこともあり、4Q(10~12月)というのは、比較的伸びやすいです。3Q(7~9月)はやはり夏休み等の関係上、少し落ち込む傾向が高いです。
 昨年は、マーケティングやシステムの改修を行いました。この3Q(7~9月)に、色々な仕掛けやイベントが重なったこともあり、トレンド的には当然2Q(4~6月)、4Q(10~12月)は伸びていく傾向にあります。2017年度は3Q(7~9月)に通常よりも売上の増加が大きく伸びたという状況です。

ページ1
PDF資料ダウンロード
②イベント事業-2

 店舗の出店は2016年度に比べ抑え気味にしており、2018年度は出店計画を積極的に行い、店舗数の拡大と人員の増加を行っていきます。集客とそのスタッフの育成状況によって店舗の稼働率を上げていく年と、設備投資を行って出店をして面を広げていくという、メリハリを付けて運用していきたいと思っております。
 2018年度は、大阪の難波店がオープンしたこともあり、今までのトレンドに沿ったイベント事業の成長が見込まれるのではないか、というふうに思っています。

ページ1
PDF資料ダウンロード
③ラウンジ事業-1

 続いて、ラウンジ事業です。もちろん収益は非常に大事ですが、私どもが最も大事にしている全社的な重要指標としては、全ての事業を統合集約することにより、一組でも多くの成婚組数を創出致します。
 ラウンジ事業は、直営の結婚相談所だけで2017年度通期で成婚者数を1,269名出しました。この1年のトレンドを見ましても、確実に成婚者数は上がっています。前期比+18.4%です。直営ラウンジだけで年間1,200名の成婚者を創出するというのは、過去では考えられないぐらいのレベルでした。
 特に今期から、人材育成の専門部署を新設致しました。事業投資と教育投資を同じ部署でやっていると、どうしても相反する部分が出てくるため、事業推進をやる事業部の他に教育監理部というのを2018年1月から新設し、人への投資というものをさらに強化していきたいと思っています。
 2017年度は、育成に注力しています。カウンセラーが会員のお世話をして、だいたい1人のカウンセラーが1カ月に2名の成婚者を出そうというのを目標にしています。いわゆる新米カウンセラーとでは、熟練度によって多少ブレがあります。2017年度は、一人当たりのカウンセラーが毎月平均1.4名の成婚者を出せるようになりました。

ページ1
PDF資料ダウンロード
③ラウンジ事業-2

 実は数年前までは本当に「1カ月に1人は必ず出そう」みたいな目標でやっていたものですから、これを倍に引き上げてやった結果、倍に引き上げるために何をするかという発想です。
 まず一人当たりの保有している会員数の適正化という意味で、だいたい60~80名を担当しています。その中でもサポートをすると成婚に至るであろうという会員に注力をしたサポートを行います。それとやはり大事なのは、会員と担当カウンセラーの相性です。相性といっても仲が良いだけではなく、カウンセラーと連携して二人三脚でやることによって成婚に結び付きます。カウンセラーの定期的な変更やサポートメソッドの徹底などを行った結果、それほど店舗や増員をしなくても、一人当たりの生産性を上げることができました。
 2018年もさらに一人当たりのカウンセラーの成婚者数を向上させることができると思います。従いまして、人材育成の余地もまだまだあるということで、育成専門部署をようやく発足致しまして、注力しています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
③ラウンジ事業-3

 全体のレベル感を把握することから、私(石坂)も1、2月に現場のスタッフのロールプレイングを40本ぐらい行いました。どのようなサポートをしているか、どれぐらい対人サポート能力があるなどを把握して、弱い所を補強していく、IBJのメソッドをきちんと直営店のスタッフに徹底的していくということを、2018年もやっていきたいというふうに考えております。
 店舗の出店を行わないわけではなく、直営店や加盟相談所とのバランスによって出店計画を行っていくという戦略です。直営店の出店余地はいくらでもあり、きちんと物件調査、を行い、加盟相談所とのバランスを見つつ、良い形で連携できそうだという場合には、直営店も出店する予定です。質の向上と量の向上を2018年度は徹底してやっていくということを考えています。

ページ1
PDF資料ダウンロード
④コーポレート事業-1

 そして、加盟店事業をやっているコーポレート事業です。ここ2年ぐらいのトレンドで非常に大きく伸びました。2017年度は2Q(4~6月)、3Q(7~9月)前後で、売上はクオーターで3億円以上、安定的に出しています。加盟相談所数は1,600社を超え、さらにまだまだ余地がありますから拡大を続けている状況です。
 2年ぐらい前は、だいたい1カ月に新規加盟・開業が十数件、20件弱ぐらいだったのですが、月30~40件を目標にしたのが2年ぐらい前です。今では、安定的に毎月30~40件ぐらい獲得しています。営業の人員を増やしていくとともに、営業チャネルの拡大ということをやらなければなりません。
 もともと、他のフランチャイズに比べると手軽で始めやすく、リスクも少ないため、それなりの需要がありました。2年ぐらい前から、本格的なリスティング広告を始めました。リスティング広告に加えて、ここ1年ぐらいかけてウェブサイトのブラッシュアップを行いました。Webサイトのブラッシュアップの余地はまだまだあり、アクセスに対する問い合わせ件数を増やせると思っています。

ページ1
PDF資料ダウンロード
④コーポレート事業-2

 2017年度、効果的だったのが、フランチャイズフェアへの出展です。様々な独立開業に興味を持つ方々がたくさん来られて、その中でリスクや初期費用が少ないスマート事業であり、社的会意義も高いため、非常に多くの方に興味を持っていただけました。このチャネルの拡大によって、これだけ加盟相談所数が増えたのではないかと思っております。
 まだまだ、営業チャネルというのは、他にも拡大できるのではと思っており、目標を倍にして80件を達成するためにどうしたらいいかということを、単純に人材投資をして営業の人員を増やしたり営業拠点を増やすだけでは、すぐにまねされてもおかしくないわけです。いろいろな角度からの営業チャネルというのを確保することによって、それほど営業の人員を増やさなくても、確度の高いリード案件、見込み案件を取り込むことによって、加盟・開業件数を増やしていけるのではないかと思っています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
④コーポレート事業-3

 10月のお見合い件数は月間2万7,000件を超えてきました。もちろん数字はきちんと出した上で申し上げますが、月間3万件のお見合いが見えてきましたというのが実情です。まだまだお見合いニーズは高いので、官民連携でお見合い件数を増やしていく、それによって成婚者数が増えるとさらにマーケットが拡大していき、将来性のある事業分野だと思っています。
 特に他ではなかなか真似できない、お見合い件数を増やし、その結果である成婚者数を増やし、連盟組織、連盟本部への求心力をできるだけ高めていきたいと考えております。

ページ1
PDF資料ダウンロード
3 成長戦略 1.婚活事業

 続きまして、成長戦略についてご説明します。

ページ1
PDF資料ダウンロード
①IBJの強みを伸ばす

 まず、IBJの強みを伸ばすということについてです。昨今、交際相手がいない若者が増加している現状を、皆様もご存知だと思います。彼氏彼女のいない人がどんどん増えているのが今のトレンドです。昔と違って、最近では3、4人に1人は交際すること自体を望んでいません。64.5%の若者が、交際相手がいないのですが、全体の3分の1以上の若者は「別に交際しなくてもいいかな」というふうに思っている現状であります。これを肯定的に見る、否定的に見るというのは別であって、交際を望んでいる人というのは、そんなにたくさんいるわけではないというのが現状です。

ページ1
PDF資料ダウンロード
交際を望んでいない理由

 ところが、交際相手はずっといなくてもいいのかというと、そうではなくて、未婚者のおよそ9割はいずれ結婚するつもりで、結婚願望はまだまだ依然として日本では強いのです。要するに、「恋愛は面倒だけれども、結婚はいずれ機会があればしたいな」というのが、独身者の現行のトレンドなわけです。
 従って、多くの事業者がマッチングサポートを、特にレッドオーシャンである婚活アプリとか恋活アプリとかを用いて提供しているんですけれども、実際は皆様は、機会が無いのではなくて、お付き合いをしていくステップが面倒くさいというか、そこにニーズがあるわけです。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
市場のニーズ-1

 市場のニーズには機会提供、マッチングだけではなく、仲人様のお節介サポートが無いと応えられないということです。
 もう一度簡単に言いますと、恋愛はプロセスとしては面倒だけれども、いつか良い人と巡り合って結婚はしたいというのが、今のトレンドなのです。それでは、これが20年前はどうだったのというと、出会う機会が無いんだと、機会が与えられれば男性も女性もそれなりに恋愛に向かって進んで行けるというのが、20年前から十数年前ぐらいまでのトレンドだったのですが、今はそうではないのです。機会は実はいくらでもあります。浅いつながり、広いつながり、SNS、それからいろんな所のライトなイベント、集まり、特にスマートフォンでつながる人間関係というのは、やり取りはできるし、それはそれで便利なのですが、どちらかというと、一対一でお付き合いして同棲したり、生活したりというような、結婚に結び付くようなものであるかというと、ちょっと疑問かなということです。
 われわれはマッチングの機会を提供するのももちろん必要ですが、その先の恋愛のサポート、結婚に至るサポートをしていかなければいけないのです。お客様の声を聞くともっと分かるのですが、だいたい「出会いが無いんです」と言います。

ページ1
PDF資料ダウンロード
市場のニーズ-2

 出会いの機会がないのではなくて、機会も無いのかもしれませんが、機会があっても、それを恋愛関係にステップアップさせていく工程がやや面倒であったり、「学生時代は付き合っていた彼氏、彼女がいたんだけれども、仕事に没頭していたりで、どうやって一対一で恋愛関係にしていくんだっけ」みたいになっている若者が、増えているということです。
 従って、利用した婚活サービスによって結婚した人の割合は、結婚相談所という昔ながらの呼び名であるのですが、2016年、このサービスがダントツに高いわけです。それまでは利用した婚活サービスによって結婚した人の割合は、結婚相談所は安定して昔から12.5%ぐらいありましたが、知人の紹介などの割合が結構大きかったのです。今は結婚相談所がこれだけ伸びています。伸びているというのは、やはりマッチングだけではなくて、その後のサポートを丁寧にしてくれている現代版のお節介なサービスの貢献度が高いということです。
 われわれは複数の婚活事業を運営していて分かる事は、最初は、簡単だし楽だし、自宅でもできる、料金も安いので、婚活サイトとか婚活パーティから始めます。ところがなかなかアプリをやっていてもうまく行かないなという人も多いわけです。

ページ1
PDF資料ダウンロード
市場のニーズ-3

 それから「パーティに来ても、来た時に会える10人ぐらいの人の中にも好みのタイプがいないことがあって、残念な思いするんだよね」とか、「狙っている人とか、いいなと思う人がいるんだけど、カップリングするのは難しいよね」という人がいるのです。そういう方は、個別紹介を人の手でしてもらったり、じゃあ会ってみましょうというお見合いをセッティングしてくれたり、その後のお付き合いのサポートをしてくれる結婚相談所、これがニーズを捉えているのだと思います。婚活サイトやアプリ、パーティがどんどん増える、他社でもマッチングサービスをやっていますけれども、Webの婚活サービスが増えれば増えるほど、潜在的なお客様が開拓されて、そのお客様が、「やっぱりパーティとかアプリではなかなか出会うのって難しいな。どうしたらいいんだろう。IBJという会社がやっている、あるいはIBJという会社の加盟店である地元の相談所に行って相談してみよう」ということに繋がります。

ページ1
PDF資料ダウンロード
市場のニーズ-4

 都心エリアでは、もちろんわれわれの直営相談所は強いです。ただ料金も多少高いです。だから地元の相談所さんは、うちはフランチャイズ組織ではないので、それぞれの地域で推奨価格というのはありますが、直営店よりも比較的割安な価格で提供しているわけです。同じネットワークに入れて、同じ会員がいるわけです。そういった所でご本人が値段で選ぶのか、地元の近い所で選ぶのか、そういったカウンセラーのお世話によって婚活のサポートをしてもらいたいというふうになっていくわけです。
 われわれがパーティやサイトやアプリを運営し、他社もたくさんやっているというのは、実はわれわれのコアな事業である、最終的に成功を最も生み出す直営結婚相談所や加盟店の事業に、非常にフェイバーなことなのです。どんどん他社にはマッチングサービスをやってもらいたいです。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
IBJの強み-1

 しかし本当にお客様が求めているのは、マッチングサービスではなくてサポートなのだということに、おそらく他社も気付いているのですが、サイトやアプリやイベントをやるのはすぐできるのですが、私どもが10年以上やってきた人垣の構築、要するに仲人さんネットワークの構築というのは、一朝一夕ではできないのです。すでにわれわれ全国にネットワークを構築しているわけですから、そこに参入しようとして、ネットワークだけ作りましたといっても、なかなかそこには、われわれと同じような事を実現することはかなり難易度が高いというか、現状私どもが頑張っている以上は不可能だと思います。
 従ってある程度、独占とまではいかないのですが、最大のパイを市場のニーズに合わせて、われわれの加盟店様と直営店様の組み合わせで囲い込んでしまっているわけです。わが社の強みはシステムと人垣、ヒトであるということによる婚約までのサポートをするところに価値があります。

ページ1
PDF資料ダウンロード
IBJの強み-2

 よく「成婚数というのが、どういった基準で書かれているのか分からない」と、お客様からも言われるのですが、成婚そのものの定義が違うわけです、IBJとIBJの加盟店の成婚の定義というのは、入籍の手前である婚約するまでを指していて、その成婚サポートをしています。
 他社ではいろんな基準があって、それを駄目だとは言わないですけれども、じゃあ一対一で結婚に向けて真剣なお付き合いしましょうというところで、成婚扱いするところもあります。ただそこから婚約するまでというのは、実はいろいろなハードルがありますから、やはり婚約までのサポートをするIBJのスタイルというのが、評価を頂ける仕組みであるというふうに確信しています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
システム の強み

 そしてシステムの強みでありますが、昨年リリースしました、おそらくお見合いのお引き合わせをする、お見合いサポートをするサービスでは、初めてアプリを提供しました。このアプリが非常に使い勝手が良いものですから、このお見合いのアプリをリリースし、日々、このシステムのUI(ユーザーインタフェース)、UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上をすることによって、お見合い数が急増しているわけです。
 つい最近まで2万件ぐらいだったお見合い数が、アプリをリリースしたり、新しい取り組みを導入することにより、増えているわけです。成婚数の母数になっているお見合い数が増えなければ、どんなに申し込みが多くあっても成婚に結び付かないです。そしてお見合いが実現する時、一対一の出会いが実現するわけですから、そこから人垣であるヒトがするアナログのサポートが生きてくるわけです。
 ですから会員6万人と、加盟店1,620社のシステムの上で効率的にワークできる仕組みの中で、ヒトがアナログな対応をして、入会から成功まで、そしてわれわれの定義の成婚である婚約のところまで、フルサポートできる仕組みがあるからこそ、われわれは突き抜けて伸びているということなのです。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
ヒト の強み-1

 これまでも説明しましたが、もう一つはヒトの強みです。婚活支援はたかだか17年ではありますけれども、前時代的な結婚相談所のお引き合わせとは異なり、独自の成婚メソッドを直営店と加盟店によって普及させることによって、1,620社、3,000人の仲人ネットワークに普及させることによって、さらに成婚への強みを実現していくということであります。
 ここ数年だいぶやってきましたけれども、成婚メソッドは常に直直営で試験的にやります。そしてうまく行ったものだけを、加盟店に効率的に伝えていく、IBJメソッドスクールというのを毎月のようにやっていますが、単にシステムを貸すだけではなく、人垣を作るために、このセミナーホールで日々IBJメソッドの研究や教育が行われています。そしてサポート重視の料金体系の徹底をすることによって、単に会員を集客して月会費をもらえればいいわけではないということを徹底しています。やはり成婚につながるお客様にいかにサポートを施すかということです。これによって成婚数を増やします。

ページ1
PDF資料ダウンロード
ヒト の強み-2

 きちんとした成婚を出す、婚約まで実現する成婚者を出すと、その方がまたお知り合いやご友人を紹介してくださるわけです。それほど広告費を多く掛けなくても、ヒトとヒトのつながりを大事にしてマーケティングをしていくのが一番強いですし、コストが低いので、それによりお客様がまた集まってくるというような仕組みを享受しています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
日本の成婚組数の1%をIBJから創出する-1

 社内的に最も大事にしている指標は、成婚組数です。昨年はお見合いの引き合わせだけで9,800人、要するに5,000組弱ぐらいです。そしてパーティや婚活サイトを含めると、5,000組を超える成婚者を2017年は出しています。
 少し前、2013年には成婚を約3,417組出しています。昨年は5,000組ぐらいです。今期2018年は見込みでは6,000組ぐらいまで持っていきたいというふうに考えています。6,000組というのは、昔から言っていた、成婚組数の1%です。要するに、だいたい今、日本の成婚、結婚カップルというのは62万組台だと記憶しています。結婚組数自体はだんだん減ってきています。

ページ1
PDF資料ダウンロード
日本の成婚組数の1%をIBJから創出する-2

 もちろん、パートナーシップの多様化などにより、事実婚もありますし、結婚自体の数というのは少なくなっています。それでもやはり、先ほど申し上げた通り、9割近くの独身男女は、機会があれば結婚したいと思っているわけですし、日本はまだまだ結婚制度を非常に大事にする国です。その1%をようやく、この2018年に実現できるわけです。待ちに待っていたといっても、待っているだけではなくていろんなアクションをやってきて、ようやく1%を実現できることが2018年のトピックです。
 ただ1%に甘んじていてはいけないということで、次のステップに繋げていきます。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
②会員基盤の拡大

 まだまだマーケットは伸びるのかということを皆さん、お聞きになりますが、婚活サービスのニーズというのは、ずっと高まってきています。婚活サービスによって結婚した人の割合というのは、スライドを見ると明らかな通り、ここ3年で2.4倍になっています。2013年ぐらいから、急増しています。これはもちろん、サイトやスマートフォンを利用する利用者数の増加などもあります。昔はパソコンのサイトだけで夜活動するという人が多かったのですが、今はスマートフォンのおかげで、夜だけ急増するわけではないです。夜も増えますけれども、電車に乗っている時とかトイレ行っている時も含めてだと思いますが、一日中活動する人がいる、つまり隙間時間に活動する人が多くいます。
 これによって潜在的な婚活サービスの需要というのが掘り起こされて、絶対数も増えていますし、利用者割合というのも増えているのが現状です。まだまだ伸びるという前提というか、まだまだ伸びると思います。今も増えている真っ最中です。
 これをどうやって取り込んでいくかというところが重要です。会員基盤はまだまだ利用者が増加傾向なので、増えていくのではないかと予測しています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
かもめ(旅行業)とのコラボ

 取り組んでいこうという施策がいくつかあります。一昨年にグループ企業になってもらった旅行会社、かもめと去年はいろんなことを試みました。バスツアーであるとか、海外ツアーとか。企画次第で、意外と予想以上に集まります。「単純な旅行業をグループでやっていくだけではなくて、新婚旅行の取り込みをやるんですか」とおっしゃっていただいた方もいるのですが、それは規模的に小さいです。面白くありません。
 そうではなくて、いかに旅行という機会を通じて、自然な出会いを提供できるかが大事です。これを一々旅行会社と交渉していると、手間ばかりかかるわけです。グループでワークしてくれる旅行会社があるというのは、非常にやりやすいです。
 おそらく、婚活業態ではなくても、自社内にグループ内に旅行業態というのを取り込んでコアなサービスを伸ばすという取り組みをやっている上場企業は、他にもあると思います。婚活事業の業態では、われわれがこれに最も注力していると思いますので、今年、旅行業とのコラボレーションによって、出会いの場を提供する機会を広げていくことを、本格的に始めたいと思っています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
“婚活色”を薄め、更なるユーザー数拡大へ

 そしてこれは以前からやっている事ですが、「非婚活コミュニティ」であるとか、「性格診断」「スポーツチームやお笑いとのコラボイベント」など、露骨に婚活と言いますと、潜在顧客の開拓が限定されてしまいますので、婚活色を薄めたユーザー数の拡大というのも注力していきたいというふうに考えています。

ページ1
PDF資料ダウンロード
婚活業界へ関心と資金が集まる

 婚活業界にはいろんな大手企業が参入してきています。先ほど申し上げた通り、ニーズが急増しているのは、そういった企業が参入したおかげで、さらに機関投資家さんやファンドが投資してくれているおかげで、婚活業界に関心と資金が集まってきたというのが昨年の大きなトレンドだと思います。

ページ1
PDF資料ダウンロード
3 成長戦略 2.ライフデザイン事業

 婚活事業は今までの延長で、環境も良いですし、これからますます成長させてやっていきます。ライフデザイン事業をどうしていくかというところについては、あくまでもコアは婚活の事業です。成婚者を一組でも増やすことが、われわれの最も重要な課題であります。

ページ1
PDF資料ダウンロード
ライフデザイン事業-1

 その成婚カップルが伸びれば伸びるほど、その次のライフデザインである結婚式や保険や旅行というものに、自然にお客様のニーズは流れていきます。ですから、結婚式や保険、旅行ニーズを拾うために、ここでまた広告費を掛けて顧客を集めるという、新たな営業チャネルをこの部分でやる必要はないわけです。
 ちなみに、こちらに書いてある通りですが、まず結婚式です。一昨年グループになってもらったウインドアンドサンの式場送客実績は893組を実現しています。無理のない目標として、年に1,000組の送客を実現できるわけです。年間カップルが4,700組ぐらいなので、そこからの送客が1,000組できているわけですから、仮に今年1%、6,000組を実現したらその分、この送客数がさらに増えてくると思います。従って、成婚カップルをいかにつくるか、そのカップルの情報をどこよりも早く入手し、結婚式や結婚指輪のあっせんに結び付けていくことが、重要なミッションであるということです。

ページ1
PDF資料ダウンロード
ライフデザイン事業-2

 そして去年の4月にスタートした生命保険は、12月までに101組の保険成約実績があります。これも実は保険の営業マンを外から採用しているのではなく、わが社のカウンセラー、婚活のサポートをしていた人に、生命保険の資格を取ってもらって、IBJならではの保険営業を展開しています。これは一言で言いますと、お客さまに寄り添う、ライフデザインサポートをしています。
 それによって、成婚したお客様はほとんど興味を持ってもらって、保険の説明というかライフデザインをしてくださるものですから、月30組以上の契約を実現したりしています。もちろん、多少月次でデコボコはありますが、全く広告費は掛けていません。ネットワークから上がってくる、そういった成婚カップルの情報や、独身者でライフデザインをきちんと描きておきたいという真剣な方を対象にして、保険の成約が生まれています。目標は年間500組の保険契約です。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
ライフデザイン事業-3

 旅行については、ハネムーンだけのために旅行会社を買ったわけではないですが、ハネムーン制約実績も昨年42組もあります。カウンセラーから引き継いだ担当コンシェルが連携しながら、結婚式も販売できて、保険もできて、旅行もできるという人を育成しています。しかしそんなにすぐにできないので、最初は結婚式から始めて、余裕があったら旅行も斡旋してということです。資格を取る意欲があるのだったら保険の資格も取って、総合ライフデザインサポートコンシェルジュになりましょうということを目標にして、成果と報酬体系を連携させながらやっています。そういったことで、ライフデザイン事業をさらに拡大させていきたいというふうに考えています。
 

ページ1
PDF資料ダウンロード
総合ライフデザインカンパニーへ

 婚活会員基盤とサポートノウハウを活かして、総合ライフデザインカンパニーを目指していきます。
 ちょうど1時間ぐらいではありますが、私からの「2017年12月期通期決算の決算説明」を終了としたいと思います。ご清聴ありがとうございました。